気管支喘息・せき喘息外来

かぜの後にせきが続く、ゼーゼー・ヒューヒューする、朝や夜寝るときなど時間によって症状が現れる、せきが止まらなくなる、などの症状がある時は、気管支喘息やせき喘息の可能性があります。

喘息の多くはアレルギーが原因で、大人になってから症状が突然出てくることも多く、早期の診断、治療が大事です。
治療の進歩により、うまく治療すれば症状がほとんど出なくなります。日常生活でハンディとならないよう、長期的にも全く症状がなくなることを目標に、一緒に努力させていただきます。
また、医師、看護師、薬剤師などの医療者、患者様とともに喘息を長期的にコントロールしていくも目標のもと、ピークフローの自己測定、喘息日記を用いた管理、定期的な薬剤師による吸入指導を行っております。

気管支喘息とは

気管支喘息の喘息は肺の中の空気のトンネルである気管支の表面に好酸球と呼ばれる細胞が出てきて炎症が起きる、すなわち粘膜が荒れている状態で、その多くはアレルギーが原因です。気管支の表面が荒れていると、表面が過敏になり咳が出て、かつ刺激により気管支がけいれんすることにより狭くなりゼーゼー・ヒューヒューします。アレルギーの原因としてはペットや家のホコリ、ダニなどが重要です。タバコは症状を増悪させます。精神的なストレスが症状を悪化させることもあります。 

症状

気管支喘息はゼーゼー・ヒューヒューと喘鳴を感じる場合と、せきが主症状の場合があり、せきが主体の場合はせき喘息と呼ばれます。せき喘息でもその後約4割の方がゼーゼー・ヒューヒューを伴う、いわゆる本物の喘息を起こすとも言われており、適切な診断と早期の十分な治療が重要です。

朝や夜などの時間によりせきが出る、走るとせきがでる、アルコールを飲んだ後にせきが続く、などは空気の表面が過敏となる喘息やせき喘息を疑わせる症状です。まずは細かくお話を聞かせていただくことから始まります。 

検査

近年、喘息の症状を起こす原因である気道の炎症があると吐いた息の一酸化窒素窒素濃度(呼気NO濃度)が高くなることが発見され、喘息の診断や治療効果の判定に役に立つと報告されています。当院でも呼気NO濃度を診断、コントロールの指標として測定します。また、血液検査でダニやホコリ、ペットなどのアレルギーがないか検査をします。さらに適宜呼吸機能検査を行い、ゼーゼー・ヒューヒューする方はどの程度気道が狭いのか、またせき喘息の方でもゼーゼー・ヒューヒューする喘息の素因を持つ方がいるのでその傾向があるかを評価し、治療の薬や期間を決める参考にします。

治療

以前は喘息の方は<喘息持ち>と言われ、発作をたびたび起こし、常に発作止めの吸入をする、救急外来で点滴をする、などの様に社会生活の上で大きなハンディとなっていました。

しかし今は違います。喘息を持つ体質は残念ながら変わりませんが、薬が進歩した結果、症状が全くない、少し変動はあるがだいたい落ち着いている程度までコントロールが可能な場合がほとんどあり、それを目標とすべきです。

治療の上での最大の進歩はステロイドの吸入薬です。ステロイドは炎症、すなわち荒れを強力に取る薬ですが、空気のトンネルの表面の荒れにステロイドが直接作用し病気を治していきます。ステロイドというと副作用が気になる方も多いと思いますが、吸入薬は直接気管支の表面に作用し体にはほぼ吸収されないため、全身的な副作用はありません。子供さんや妊婦さんも喘息の方は使っています。スケートのオリンピックメダリストのSさんも使用して症状をコントロールしているそうです(ドーピング検査も大丈夫ということですね)。

長時間作用型の気管支拡張薬やアレルギーを抑える薬を同時に使用するとさらに良好なコントロールを得られるため、当院でも積極的に使用しています。

しかし、ここで重要な注意点があります。それはいくら吸入薬が進歩し効果的でも、操作方法や吸入する力が適正でない、器具がその方に合っていないと効果が全く不十分となることです。治療を受けても改善しないと当院を受診され、チェックしてみたら吸入が全く出来ておらず、方法を薬剤師とご一緒に確認し正しい方法で行ったらそれだけで著明に改善される方もいらっしゃいます。そこで当院では治療開始時、その後も定期的に薬剤師と連携し吸入方法の指導、器具がその方に合っているか評価を行っております。

治療は最初が重要でまずは十分な薬で治療を開始し、安定してきたら様子をみながら徐々に薬を減らし治療を継続することにより長期的なコントロールが良くなります。

残念ながら現在の一般的な治療でもコントロールがつかない方もらっしゃいます。その場合何か原因がないか、他の病気が隠れていないか、さらなる有効な治療法はないか、一緒に解決すべく努力いたします。